腐植酸とは?フルボ酸とフミン酸の関係

聞いたことある? “腐植酸”

 

腐植酸と聞いて、ピンとくる人も少ないと思いますが、その成分や効果についてこれから詳しく見ていきたいと思います。

 

まず、腐植酸とは、動植物などが微生物による分解?重合を繰り返し経ることで形成された最終生成物である腐植物質のうち、酸性の無定形高分子有機物のことを言います。

 

腐植土や土壌において、アルカリに溶け、酸には沈殿するという赤褐色または黒褐色をした物質で、糖や炭水化物、たんぱく質、脂質などに分類されない有機物のことを指します。

 

簡単に言うと、土の中に藁を入れると、その藁はだんだんと腐って形がなくなり黒い物質に変化します。この黒い物質を腐植と言います。
土壌中に腐植物質が多く存在するほど、地力が高く、腐植は土壌中で重要な働きをしているのです。
腐植物質には、土壌と同じ褐色の腐植酸やフルボ酸などがあります。

 

 

腐植酸は別名、「フミン酸」と呼ばれ、実は私たちの身近なところでも使用されています。
農業では、農薬や化学肥料に頼らない無農薬や有機農法が尊重されている一方で、作物へは高品質が求められています。
土壌改良や、作物の成長促進、そして栄養の供給などの効果があると言われている腐植酸は、そんな問題を解決するものとしても注目されているのです。

 

農業のほかにも、造園やゴルフ場、公園などの芝の管理にも重宝されています。

 

土壌改良効果や成長刺激効果、そして滋養供給効果の三つが主に挙げられる効果です。
具体的には、まず、固くなって栄養分がなくなってしまった土壌に、フミン酸の成分により土が柔らかくなり隙間が出来ることで植物の根が伸びやすい環境を作ります。

そして、植物ホルモンの分泌を促すことで成長を活性化させると同時に、土壌自体の呼吸や酸素活性を高め、通気性や吸水性を良くします。
植物にとって必要な栄養分、窒素、リン酸、カリウムをフミン酸はすべて含んでいるため、それらを効率よく供給することができるのです。

 

ほかにも、家畜などの新陳代謝を促進させるために飼料添加剤として使用する例もあります。家畜の代謝が上がり、食欲が増えることで体重が増加したり、産卵量が増えるといった効果もあるようです。

 

植物残渣や微生物遺体の中の炭水化物やたんぱく質は微生物によって分解されたり、その分解産物から科学的?生物的に再合成されてキノイド性物質やアミノ酸、たんぱく質ができます。これらが縮合して、初生の腐植物質ができます。

 

腐植物質は天然水や土壌中に広く分布し、環境中の有害化学物質の挙動性に深く関係しています。
地中に放置した有害化学物質に対し、ネガティブな作用を示す反面、銅などの有害重金属に対する無毒化還元や脱塩素化などのポジティブな役割も果たします。

 

具体的には、
● 土壌の緩衝作用を大きくする
● イオンの吸着保持力が大きい
● アルミニウムの不活性化、リン酸の移動拡散
● 土壌を団粒構造へと導く
などが挙げられます